費用対効果は削減時間だけでなく、売上へ戻せる時間、品質、漏れの減少を分けて計算します。
「何%削減」だけでは投資判断できない
入力時間を70%削減できると言われても、月10件しかない業務なら投資効果は小さいかもしれません。反対に10%の削減でも、全社員が毎日行う業務なら大きな金額になります。
まず、1件時間、月間件数、担当人数、実質時給を使い、現在コストを年間へ換算します。
基本の計算式
年間作業コストは「1件あたり時間 × 年間件数 × 実質時給」で計算します。複数人が同じ定例作業を行う場合は人数を掛けます。実質時給には給与だけでなく、社会保険料、賞与、採用・教育、設備などをどこまで含めるかを決めます。
3つのモデル試算
実績ではなく、投資判断の考え方を示すためのモデルです。自社の件数と時間へ置き換えてください。
- 謄本転記:月1,500枚 × 3分削減 × 12か月 × 3,200円/時 = 約288万円
- 物件入力:1日40分 × 245日 × 4名 × 3,000円/時 = 約196万円
- 日報作成:1日15分 × 245日 × 12名 × 3,000円/時 = 約221万円
年間800万円改善に必要な条件
年間800万円相当の改善を作るには、たとえば実質時給3,200円で年間2,500時間を別業務へ移す必要があります。20名の会社なら1人あたり月約10.4時間、1営業日あたり約30分です。
大きな金額は一つの派手な自動化だけでなく、入力、検索、報告、追客準備など、複数業務の小さな削減を積み上げて生まれます。
削減時間を売上へ戻す設計
削減した30分が空き時間になるだけでは、利益は増えません。追客件数、媒介獲得活動、オーナー提案、内見後フォローなど、空いた時間で増やす行動を決めます。
導入後は、削減時間、ミス・漏れ、初回対応時間、顧客対応時間、商談数を分けて追います。費用削減と利益増加を混ぜずに評価すると、次の投資判断がしやすくなります。
本記事の数値例は、特に「実績」と明記したものを除き、計算方法を示すためのモデル試算です。 実際の効果は業務量、書類形式、運用、確認体制により異なります。 AIの出力は担当者が確認し、契約・法務・与信等の最終判断は専門知識を持つ人が行ってください。